3 ファンタジーを構成する要素




時代を超えた家


映画の撮影場所は主にLかSで表されます。
Lとはロケ、つまり屋外での撮影。Sはセット、映画でおなじみのスタジオなどに作るものです。

「リアの島」は荒々しく雄大な自然と、その中で必死に生きる人間との対比を映像で表現しています。その為、物語の主人公が暮らす家は狭いセットで作られたものではなく、広々とした自然の中に存在するものである必要がありました。
しかし、ファンタジー世界に存在していそうな建物となると、現代の家屋で探す事はなかなか容易ではありません。闇雲に探しては見つからないと判断し、北海道の歴史的重要建造物から探し出すことにしました。
そして、ようやく見つけたのが、大正時代に建てられた建物。権利者の方に撮影許諾を頂き、ついに理亜の家の撮影地が決まりました。

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本編より。理亜の家は異世界を感じさせる佇まいで、彼女たちを見守ります。



キャストオーディション


撮影準備と並行してキャストオーディションを行いました。
「リアの島」のメインキャストは江別市内の全小中学校を対象にしたオーディションによって選ばれました。
理亜の運命を変えることになる「洸」と「朝」の二役はイメージ通りの素晴らしい役者に恵まれました。

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リハーサル風景より。洸と朝、二人との出会いは本作の重要なシーン。



理亜役については、当初20歳前後の女性をイメージして作られていて、脚本も理亜と栄人の恋愛を軸にしていました。
しかし、朝役のオーディションに参加してくれた当時中学生の松岡さんの雰囲気に魅せられ、理亜役に抜擢することを決めたのです。

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オフショット。彼女が現在の理亜というキャラクターを形作りました。


それにともない、急遽脚本を理亜と栄人を軸とした物語から、理亜と洸と朝の三人の絆を軸とした脚本へと書き換えました。
制作準備が進んでいる中、主人公の設定を書き換えることはリスクが高かったのですが、結果的により深みのある映画に仕上がりました。
こうして生まれたのが「リアの島」のメインキャストたちです。

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メインキャストたち。孤島の中で暮らす彼らの姿が描かれます。


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芳井勇気

在学中から商業映画の制作に携わり、卒業後は助監督として映画やドラマ、CM等の
多岐に渡る場で活躍。

「リアの島」原作・監督
「夢見る人形と星屑の旅を」原作・脚本・監督
他多数